運気を上げる、祓清めの方法を7つも紹介

こんにちは、古神道研究家のヒデです。

神道の根源にある思想は、

「清明正直(せいめいせいちょく)」です。

清く明るく正しく素直であることで、

運が開けます。

これを2つに分けて、

「清明」は内面の心の持ち方、霊的な清らかさ

「正直」は悪や罪を犯さず素直という行動面・社会面の行いです。

「清明」を保つには、

「ケガレ」を祓って「心の浄め」をします。

「ケガレ」とは、

たとえば、死体のマイナスエネルギーや

邪悪な心や邪霊からの負の波動です。

人を病気にしたり不幸にしたりします。

ケガレを祓(はら)うことで、清明な生き方ができます。

神道ではこれを主眼としており

「祓に始まり祓に終わる」

と最重要視します。

いろいろな種類の祓(はらえ)があります。

以下解説します。

この記事の目次




1.水で清める

第一の「水で清める」が「禊(みそぎ)」です。

『古事記』でイザナギノミコトが禊を行っていますが、

これが神道の禊の根拠です。

イザナギノミコトは妻イザナミノミコトが亡くなったことを悲しみ、

黄泉の国まで妻をたずねに行きますが、

そこで妻の変わり果てた姿を見てしまいます。

「見ないで」との約束を破られた妻イザナミノミコトは

かんかんに怒り、夫を追いかけます。

逃げ切った夫イザナギノミコトは黄泉の国の穢れを祓おうと、

海と川の交わるところで禊をしました。

この場所はお祓いをする祝詞(祓詞や大祓詞)でも出てきます。

「筑紫(つくし)の日向(ひむか)の橘(たちばな)の小戸(おど)の檍原(あわぎはら)」

その時に多くの神々が生まれ、最後に

天照大神・月読命・スサノオ命の三貴神が生まれました。

清らかだからこそ、

神々が生まれる=力が出る、運気アップするというのです。

川(淡水)は男性、海は女性を表します。

両者の交あう河口は、男女交合のシンボルです。

イザナギ・イザナミ両神は「ミトのまぐわい」をして

多くの神々を生み出しました。

「ミト」とは水戸で、2つの水が混じり合うことを意味します。

茨城県の県庁所在地、水戸は千波湖と那珂川の合流する場所です。

余談ですが…

「戸」や「津」は港町につけられることが多いです。

「戸」は泊まりの「と」です。

「〇と△」のようにつなぐ意味があります。

海と陸、他の港町と内陸をつなぐ、のようにです。

江戸、平戸(長崎県)、瀬「戸」内海など。

「津」はつなぐの「つ」です。

津(三重県)、大津(滋賀県)、沼津・焼津(静岡県)、木更津(千葉県)、

唐津(佐賀県)、宮津(京都府)、多度津(香川県)、坊津(鹿児島県)など多いです。

「みなと」(港・湊)は、

「み」(水)に「な」(成るなど生成の意味)「と」(とまる・つなぐ)が合わさった言葉です。

本論に戻ります。

水で身体を洗うと、汚れが落ちるだけではありません。

心・気持ちも清められます。

手や顔を洗うとさっぱりして気持ちよくなりますが、

清められているからです。

風呂に入って気持ちよくなるのも同じです。

「清らかでありたい」のが人間の本性です。

冬でもなぜ冷たい川などの水に入るのか?

体中の細胞が、身を護るために活性化します。

正月の神事でふんどし姿の男性たちが水浴びして、

湯気が立っているのを見たことがありませんか?

身体が「このままでは体温が下がってしまう!」と

体温を上げているので、温かくなるのです。

身体の抵抗力が上がります。

寒さで雑念も消えます。

キリスト教の洗礼も、入信者に水を使います。

ユダヤ教でも神社の手水にあたる、水による浄めがあります。

上の写真は熱海の伊豆山神社の手水舎です。

紅白の龍神さんの像が珍しい~

源頼朝と北条政子がデートした縁結びの神社です。

鎌倉幕府や江戸幕府が重視した強運のパワースポット。

全身の禊を簡略化したのが、手と口を清める手水です。

行いでケガレることがあるので、手を清めます。

言葉でケガレることがあるので、口を清めます。

余計なことを言う・傷つける

・縁起の悪いことを言う(言霊で実現する)…

口は過度の飲食で病気になることもあるので、

この点でも慎みます。

神社参拝で手水がなくて水による祓をできない場合、

青木の葉(種類は何でもよい)をちぎって手をぬぐい、

ちぎって捨てて祓いとする作法もあります。

雨が降ることで大気中のちりなどが洗われて空気が浄化されます。

大地の汚れも洗い流し、植物動物に潤いを与えて活性化させます。

私たちも風呂に入ったりシャワーを浴びることで、

日々水による清めをしているのです。

2.塩で清める

地上のあらゆる汚れ・ケガレを受け入れて浄化するのが海です。

大祓詞では海で罪ケガレが消えるとあります。

魚介類や海藻などを育む生物の母なる海。

海水のエキス・成分が塩ですが、

そのため塩には清める効果があります。

●葬式帰りの清め

●相撲の土俵入り

●盛り塩

●ユダヤ教でも塩の祓い

塩の力はほかにも

塩は調味料の王者で、食材のうまみを引き立てます。

腐敗を防ぐ力を持っています。

人体は7割が水分と言いますが、正確には塩水です。

血液・涙・リンパ液・精液…すべて塩分が入ってます。

神経は電気信号で指令を体中に伝えますが、担い手はイオンです。

ナトリウムイオン、カリウムイオンなど。

多量の汗で体内から塩分が少なくなると、頭がボーとしたり(熱中症)、

症状の改善に食塩水を飲ませたり、点滴に塩分が入っているのはそのためです。

私も自宅の玄関とトイレに盛り塩を置いてます。

邪気を吸い取り清めています。

3.土で清める

清浄な神社の境内の土、聖地と呼ばれる所の土、海浜の砂などを

自宅敷地に敷き詰めたり祓に使うことです。

写真は三重県伊勢の二見興玉神社の清め砂ですが、

奈良県大神神社でも土を頒布しています。




4.火で清める

火にも祓いの力があります。

日本に限らず、世界中の古代人にとって火は神様でした。

●ペルシアのゾロアスター教(拝火教)

●オリンピック(古代も近代も)の聖火

●ユダヤの捧げものを焼く祭壇

火は体を温め、死体は冷たくなることから

生命の根源とも考えられました。

だから「火」は「霊」(霊と書いてヒとも読む)であり、

大地を暖かく照らし作物を育む「日」でもあります。

米を炊くことでご飯になります。

小麦粉も火を介することで、うどんやパンになります。

火を使うことで、食べ物が美味しくなります。

土器や金属を作り出す魔法の力も持っています。

粘土を焼けば壺や皿になり、

砂鉄を火で溶かせば農機具や包丁や武器になります。

家事で焼き尽くす怖い側面もありますが、

焼き畑のように草木を焼けばその灰が肥料になります。

害虫を焼いて退治することにも。

神道では火にホノカグツチノ神と名づけました。

この火の祓い清める力は強力で、

形代に付着させた邪気は火で浄化します。

どんと焼き(左義長)は、

古いお札・お守り・破魔矢・注連縄などを

焼いて自然に返します。

注連縄など1年分のケガレが付いているからです。

神社や神棚の灯明も、明かりだけでなく祓い清めでもあります。

ロウソクの火を見ながら瞑想する行もあります。

目を完全に閉じる瞑想では雑念が生じることが多いのですが、

ロウソクの炎を見ていると、

不思議と雑念は生じてこないです。

心が落ち着いてくるので、

癒しや精神統一や集中力を増すのに効果的です。

たき火も同様です。

水の浄化と火の浄化を両方兼ねるのが、温泉です。

風水でも温泉に入ると運気アップするとよく言われます。

病気を治すために湯治が、昔から行われています。

これも何日~何週間も温泉に入り続けることで、

身体を浄化し免疫力・自然治癒力が向上することで、

病気が治るのです。

火を通した食べ物は、電子レンジなどで調理したものより、

美味しいと感じませんか?

火自体のパワーが入っているからです。

嫌なこと・忘れ去りたいことがあったら

それを紙に書いて火で燃やすと

気持ちがすっきりします。

5.祓い物で清める

紙人型や幣にケガレをつけて祓います。

人の代わりとして、藁人形や人の形にした紙を

祈祷や呪詛の対象にします。

これらに邪気などを寄り付けて、

流したり(水による清め)焼いたり(火による清め)することで

清めや病気平癒、厄払いを行います。

神社には注連縄がありますが、

これもケガレをつけて祓うためにあります。

ケガレがつくので毎年張替えるのです。

自宅神棚に注連縄を取り付けていますが、

一年分のケガレをつけているためか、よどんでいます。

祈祷の修祓(しゅばつ)~「おはらい」~時に

左右に振る、大幣(おおぬさ)・祓い幣も、

ケガレをつけて祓うために用います。

私も自作したものを持っております。

ケガレを付着させるので、半年ぐらいで交換します。




6.言霊で清める

言霊とは、神霊の御稜威(みいつ)~威光~を宿した言葉です。

神霊より賜った言葉で、神霊を呼びさます言葉でもあります。

新約聖書のヨハネ福音書にも

「はじめに言葉があった」と言霊に近い考えがあるようです。

日本は言霊によって守られ祝福されて、

和歌なども言霊を映したものと考えられます。

「ことほぎ」「言祝ぎ」「言寿ぎ」といって、

良い言葉をかけると、

相手を幸せにすることができると考えられています。

「大祓詞」をはじめとする祝詞で、運気アップできます。

私も大祓詞を唱え始めて10年になりますが、

この10年の間に

●収入アップ、お金に困らない

●木造アパートから見晴らしの良いマンションへ

●結婚

●セミナーをひらくなどスキルアップ

●海外にセミナー受講に行くなど行動力アップ

●人見知りだったが人とつながれるように

●病気しない健康体

●心も穏やかになった

●自分を縛っている思い込みがはずれた

●このホームページ開設し記事をたくさん書けるように

など、良いことが多かったです。

なお仏教でも、言霊の考え方が入っています。

題目「南無妙法蓮華経」や念仏「南無阿弥陀仏」を

一心に唱えることで仏様につながるのです。

7.音霊で清める

音楽が演奏された後の室内は、清浄な感じがしませんか。

パイプオルガン、雅楽、巫女さんの鈴には清めの力があります。

祈祷の際に太鼓を打ちますが、

海の打ち寄せる波のようなリズム・振動が

清めの力を持っているからです。

宗教的な儀式に音楽があるのは、

単に楽しみや飾りというわけでありません。

農作物にクラシック音楽を聞かせると成長が早い・甘くなる、

牛にも聞かせると乳の量が増える、

など音楽には力があるようです。

賽銭箱の上に鈴がありますが、もちろん清めです。

玉砂利を踏みしめた時のザッザッという音も清めです。

海の波の音、水のせせらぎ、風の音、…みな清めです。

以上です、最後までお読みいただき、ありがとうございました。