古事記など日本神話からは経営・マネジメントのヒントをもらえます。
例えば、天岩戸神話があります。
須佐之男/素戔嗚(スサノオ)命は旅立つ前に姉の天照大神に挨拶をしようと思い、
姉のいる高天原を訪れます。
しかし天照大神は乱暴者のスサノオ命は高天原を奪おうとしていると疑い、
武装して弟を出迎えます。
スサノオ命は高天原を奪うつもりはないと釈明し証拠を出します。
両者は和解したものの、
スサノオ命は自分が正しかったと有頂天になって乱暴を働き始めます。
弟を疑ってしまい申し訳ないと思ったであろう天照大神は、
最初のうちはスサノオ命をかばいます。
「悪気があってやったことではないのだろう」「わざとではない」などと。
しかしだんだんエスカレートしていくスサノオ命の乱暴に、
ついに堪忍袋の切れた天照大神は、天岩戸に隠れてしまいます。
太陽神・天照大神が隠れたことで、この世は暗闇になり、災いが起こり始めます。
困った神々は相談し、天照大神に出てきてもらう計画を立てて実行に移します。
計画・作戦を立てる神、道具を作る神、アナウンスする神、芝居・踊りをする神、
にぎやかに笑う騒ぐ神、天照大神を出す神など役割分担します。
天照大神が無事に天岩戸から出てきて、高天原に平和が戻るという話です。
この話から学べることは
●堪忍袋の緒が切れないよう、メンタルの維持をする
●スサノオ命は何のために高天原に来るのか、
真意を確かめる前に武装して出迎えてしまった、事前調査が必要だった
●周りが困っているので乱暴を働くスサノオ命を止めることをすべきだった
●カリスマ・リーダーがいなくなった時、残ったメンバーで対応できるか
●最悪の結果にならないよう、手立てを作っておく
●神々が相談しあって解決したように、最高神も相談できる人(神)が必要だった
●得意分野でチームワークを取れるようにする
●スサノオ命が乱暴をしているときに神々が誰も止めに入らなかったことの問題
●天岩戸に隠れても、他の神々は天照大神のもとを去らなかった、人徳・カリスマ性
神道・歴史・東洋思想を中心に、経営・マネジメントに活かします。
軸を整える:心・場・人生観
育てる・つなぐ:縁・運氣・使命・神仏(御利益)・先祖
栄える(マネジメント):生活・人間関係・事業・社会
このために
神道(自然とつながり、感謝の念を持ち、調和しながら生きる)
風水(環境の力を最大限に活用する)
東洋思想(生き方・事業の指針)
歴史(世の中・人の心の動きを読み取り、実行した結果の事例集)
を活用します。
江戸時代まで日本人は東洋思想と歴史を学んで来た理由は
東洋思想は論語・老荘や朱子学・陽明学で、原理原則です。
しかしそれだけではどう活用するか実際に対応する能力は養われにくいため、
歴史(事例集)により活用例を学びます。
東洋思想と歴史は、講義と演習、あるいは基本・応用に例えることができます。