こんにちは、古神道と東洋思想、兵学の研究家ヒデです。
百戦百勝を良くないとする考えです。
「百戦百勝は善の善なるものにあらざるなり」(第三 謀攻編)
を別の角度から見ます。
勝ちすぎて敵を徹底的に痛めつけると、敵から恨みを持たれて復讐されます。
第一次世界大戦処理のベルサイユ条約では、敗戦国ドイツに多額の賠償金を課しました。
これがドイツ経済・国民生活を混乱させて、
ドイツ国民の反感を買うことになってしまいました。
これが第二次世界大戦につながったと言われています。
逆に普墺戦争では戦勝国プロイセンは、
敗戦国オーストリアに賠償金を課さないなど、寛大な処置をしました。
これが、ドイツ帝国とオーストリア・ハンガリー帝国が同盟関係になる
下地になったようです。
勝ちすぎた強い戦勝国は、周りの国々から自分の国も攻められるのではないかと
恐れられ危険視されます。
その強い力を削ごうと、連合して攻められます。
例えば中国の春秋戦国時代の、山東半島にあった斉という国は強くなりすぎて、
周りの国々から攻められ、弱体化してしまいました。
適度に負けて、しかしこちらの安全を守り、
主張も通すだけの勝ちをおさめるのがよいのでしょう。
「能ある鷹は爪を隠す」という言葉がありますが、上のことと近いように思います。
才能能力をひけらかして得意顔になり、妬まれて罠をしかけられたりします。
失脚・左遷されても誰も声をかけてくれません。
これに対し相手に花をもたせて自分は馬鹿をやっておけば、
妬まれず穏やかな日々を送ることができます。
それでいてポイントとなることはしっかりこなすと信頼されるのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。