こんにちは、古神道と東洋思想、兵法の研究家ヒデです。
「あれ!?」と感じたら調べる・踏みとどまるべきです。
わが軍が近付いても静かでいる敵軍は、
構えている土地の険阻に自信を持っているからである。
わが軍が近付かないのに挑戦しようとする敵軍は、
わが軍を誘いこもうとしているのである。
悠々と構えて動く気配を見せない敵軍は、
現在の地に何か良いことがあるからである。
多くの樹木がざわざわ動くのは、敵軍が近付いているのである。
敵の軍使の言葉はへりくだっているが、
その背後の軍が戦備を増強しているのは、攻撃するつもりである。
敵の軍使の言葉が強硬で、背後の軍が進撃の気配を示すのは、退却の前兆である。
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担保を提供しないで講和をこうのは、敵が何かたくらんでいる。
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敵は動いているが、進むのか退くのかはっきりしないのは、わが軍を誘いこむつもりである。
水を汲んで、まず第一にこれを飲むのは、敵陣の水が欠乏している。
進めば有利なのに進まないのは、敵軍が疲労している。
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敵の軍営が乱れて騒がしいのは、敵将の威令が行われていない。
旗がむやみに動くのは、敵軍の秩序が乱れている。
幹部が怒声を上げるのは、敵兵が戦意を失っている。
幹部がねんごろに迎合的に部下に話しかけているのは、信頼を失っている。
敵将の部下に対する言動が、最初は乱暴で、
その後だんだん軟化して、部下を恐れるようになるのは、統率を知らないものである。
相手のささいな言動も、その背後に何らかの事情があるから、出てきたのです。
その言動から、背後の事情を推理するようにすれば、先んずることができます。
相手の言動を見逃さないようにするのはもちろんです。
それだけではなく、味方にそのような事情はないか探し、
相手に付け入られないよう気をつけなければなりません。
その意味で、自身の反省の文章でもあります。
もしそのような事情があって直ぐには改善できなくても、相手に悟られないようにします。
戦争は兵員が多いほどよいというものではない。
ただ猛進しないようにして、わが戦力を集中して敵情を考えはかっていくならば、
十分に勝利を収めることができよう。
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兵士たちがまだ将軍に親しみ懐いていないのに懲罰を行うと彼らは心服せず、
心服しないと働かせにくい。
兵士たちがもう親しみ懐いているのに懲罰を行わないでいると、
威令がふるわず、彼らを働かせることができない。
…
法令が平生からよく守られていて、それで兵士たちに命令するなら、兵士たちは服従する。
法令が平生からよく守られていないのに、
それで兵士たちに命令するのでは兵士たちは服従しない。
法令が平生から誠実なものは、民衆とぴったり心が一つになっているのである。」
金谷治『孫子』(岩波文庫)
大軍が少数の軍に敗れた事例はいくつもあります。
100万の軍が7万の軍に敗れた肥水(ひすい)の戦い、桶狭間の戦い、厳島の戦い…
また、優れた戦艦を持っていた清国海軍が日本海軍に敗れた日清戦争のように、
兵器の良さだけでも勝つとは限りません。
人数・物量・スキルだけでは勝利できないということでしょうか。
規則によって人を統一目標に向けて一つにし、
人数・物量・スキルなどの資源を有効活用していくのが、本来正しい道かもしれません。
人数を多くしたり、良い物を集めたり、スキル習得に熱心にしたり…は枝葉末節で、
もしかすると遠回りかもしれません。
この点で、人心を一つにし、目標に向かわせ、体制を作り上げる、
リーダーと幹部の役割は大きいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。